何をどれだけ食べれば鉄かとれるのか
一般成人が1日に必要な鉄の量は、最低限で約12mg
ところが実際は、平均で約10mgしか摂取できていません。
またこれは生活強度が「軽い」程度の人ですから、運動をしている人、
あるいはもともと貧血気味の人ならそれ以上の摂取が必要となります。
上の表を見てください。鉄分を多く含む食品の代表は
「ひじき・レバー・干し魚・ごま・緑黄色野菜」などですが、
肉や魚のたんばく質、ごはんの糖質のように大量に食べる食品ではないでしょう。
そのうえ、先ほど話したように非常に吸収しにくい栄養素ですから、
食事での摂取にはそれなりの工夫が必要になるのです。
実際の食事でとれる鉄の量は「1回使用は」を見ると分かります。
やはりレバーがダントツ。そうなると、週1回は「レバにら炒め」を食べなさい、
ということになるのですが、レバーは苦手な人が多いようですね。
そういう人には、赤身の魚の刺身(まぐろやかつおなど)がお勧め。
また、ひじきの煮物やほうれん草を使った料理などもいいでしょう。
そして卵にも鉄は含まれますから、1日1個は何らかの形で食べてほしいですね。
それからぜひ試してほしいのが、ドライフルーツや乾燥食品。
これは量を多く食ぺられるという利点があります。
例えばこの表にはありませんが、プルーンにも鉄は含まれるのです。
生果のプルーン100g中に鉄は0.2g、乾燥したものは1.1gですから、
いかに効率良いか分かるでしょう。
最近はひとつずつ袋に入ったものも出ていますから、持ち歩くにも便利です。
プルーンに限らず、レーズンなどのドライフルーツもいいですよ。
それから、結構使えるのが「炒りごま」。
ご飯にかけたり、お昧噌汗にちょっとふりかけたりするだけでも、
鉄の補給に役立ちます。
また緑黄色野菜や豆類にも鉄は多く含まれます。
もしあなたが外食派なら、定食メニューに「ほうれん草のおひたし」や
「ごもく豆(大豆に昆布や人参などを加えて煮たもの)」などを
一品加えてみてください。
ちなみにほうれん草のおひたし一鉢(約50g)で、約2mgの鉄がとれます。
同様に一品ものでとりやすいのが「切り干し大根」や「冷や奴」など。
こういったものは定食屋さんに限らず、
最近はコンヒニでも十分に手に入る惣菜ですから、
ちょっとした工夫が、鉄の補給を助けることになるのです。
これは知っておきたい鉄の吸収アップダウン
それから、ビタミンCを一緒にとると鉄の吸収率がアップし、効率が良くなります。
例えば「焼き肉(肉にも鉄分は含まれる)」「焼き牡蠣」「ほうれん草炒め」などに、
レモン汁を軽くふりかけるという食べ方などはとても効果的ですね。
一方、逆に鉄の吸収を妨げる成分を知っておくのも良いでしょう。
これは「タンニン」と呼ばれるもので、お茶などに多く含まれる成分です。
ですから鉄不足による貧血を気にしている人が、
水分補給をお茶だけで行うのはお勧めできません。
特に鉄剤や鉄を含む食品を摂取しているときは、
せっかくとった栄養素の吸収を下げてしまうのですから、
できればミネラルウォーターやスポーツドリンクなどで水分補給をしましょう。
食生活を見直すことか元気でいるための近道
このようにちょっとした工夫で、鉄の摂取を多少なりとも
アップさせることができるのです。
身体を作るためにダイエットしなければいけないとか、
仕事が忙しいからといって決して偏った食生活をしないでください。
女性なら誰もが、貧血になりやすい要素を持っているのです。
だからこそ常に自分の身体と食生活に注意を払わなければいけません。
また、もし「貧血かもしれない」と不安になったら、
鉄剤を飲んで済ませる前に、まず自分の食生活を見直しましょう。
それはあなたがフィットネスを長く楽しむために、
そして、元気で素敵な女性であり続けるために、いちばんの近道なのです!
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