ダイエットの食事で脂肪を減らすことによるダイエットの弊害
ダイエットといえば、まず脂質を摂らないようにしよう!と
考える人が多いですよね。
そのため、肉や魚を食べず、調理の仕方でも油を使わずに、煮たり、茹でたり、
蒸したり、あるいは網焼きにしたりなどと、「油抜きダイエット」を行います。
これを徹底的に行えば、確かに体重は減るでしょう。
そのため短期的に見れば、「油抜き」は効果をすぐ実感できる方法とはいえるのです。
しかし、栄養素としての脂質にはそれなりの役割がありますし、
人間が体脂肪を蓄積するのにも意味があるのです
その上、極端な「油抜き」はダイエットそのものを難しくする要因にもなるのです。
では、食事から脂質を極端に減らすことのデメリットについて考えてみましょう。
・脂質の極端に少ない食事では、腹持ちが悪く、
絶えす空腹感があるために間食に走りやすい。
油っこいもの食べると、胃がスッキリしないという経験は誰にでもあるでしょう。
これは、脂質が糖質やたんぱく質に比べて、胃内停滞時間か長いためです。
逆にいえば適度な脂質を含む食べ物は販もちかいいということです。
腹もちがよければ、それだけ空腹感は抑えられます。
・脂質を欠いた料理にはコクがなく、味にうまみが出ないため、
ダイエットが長続きしない。
脂質は昧をまろやかにし、食材の持ち昧を引き上げてくれます。
おいしい魚を表現する言葉のひとつに、「脂ののった」といういい方が
ありますが、脂質はまさに旨味を構成する大切な成分なのです。
いくらダイエットだからといっても、味覚か犠牲にした食事を続けていたのでは、
フラストレーションかたまって、結局、長続きさせることができなくなってしまいます。
・筋肉の材料となる肉や魚、卵、牛乳・乳製品に含まれる良質のたんぱく質が不足する。
肉や魚には脂質が多いし、卵にはコレステロールか多いというので、
これらの食品をカットしてしまっては、身体づくりに欠かせない
たんばく質までが、不足してしまいます。
もちろん、こういった食品の摂り過ぎは脂質の過剰摂取につながりますが、
まったく排除してしまうというのは良くないですね。
また、動物性脂肪もある程度は身体に必要なものです。
また、魚の油に多く含まれる不飽和脂肋酸には、コレステロールを低下させる
という働きもあるのです。
脂質の質とそれ以外に含む栄養素の内容を考えた食品選びを行いましょう。
・脂溶性ビタミンの吸収率が悪くなり、風邪をひきやすくなる(ビタミンA)
皮膚が乾燥しキメが粗くなる(ビタミンA)
イライラしやすい(ビタミンD不足に伴うカルシウム吸収率の低下)
細胞や血管の老化を早め病気の原因となる(ビタミンE)
ビタミンは水溶性(ビタミンB群やビタミンCなど)と
脂溶性(ビタミンAやビタミンD、ビタミンEなど)の2つに分かれます。
脂溶性は読んで字のごとく脂に溶け、脂質と一緒でなければ
吸収されにくいという性質を持っています。
ですから、ビタミン摂取は十分に行っているっもりでも、
「油抜き」をしていたのでは、脂溶性ビタミンが
事実上不足してしまうかもしれないのです。
・脂質が足りないと、細胞膜の重要な構成成分が不足し、血管が弾力性を
失ってもろくなる。
細胞とは生物の最小単位。通常は膜によって形を成しています。
その膜の構成成分のひとつが脂質です。
そのため脂質が不足すると、細胞膜が弱くなってしまいます。
昔、日本の山間部では米と塩漬け野菜中心という食事のため、
過剰な塩分摂取による高血圧と脂質不足による血管の弱化が重なり、
脳卒中で亡くなる方が多かったという話もありました。
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